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「みかえり阿弥陀」の微笑みに出会う、深いお寺

臥龍廊

▲臥龍廊

永観堂は、浄土宗西山禅林寺派の本山です。禅林寺が本来の名前ですが、一般には永観堂で通っています。

永観堂は、弘法大師空海の高弟、真紹(しんじょう)僧都が、853(仁寿3)年、文人で書家の藤原関雄(かんゆう)の山荘を買って寺に改めて、鎮護国家の道場としたのが始まりです。

禅林寺は、朝廷からの尊崇を受けて隆盛。その後、火災で諸堂を失いましたが、平安時代後期の承暦年間(1077〜81年)に第7世住持の永観によって中興され、永観堂と呼ばれるようになりました。

永観堂には、この永観にまつわる有名な逸話があります。

それは1082(永保2)年2月15日の朝でした。永観はいつものように、お経を唱えながら行道をしていました。行道とは仏堂や仏像の間をめぐり歩くことです。
すると、阿弥陀堂に人影を見つけました。どうやら夜を徹して、行を行っている僧がいるようです。
やがて、東の空が明け始めました。永観がふと気がつくと、自分の前をだれかが歩いています。
そして、振り向きざまに「永観、遅し」と言うと、永観の瞳を見つめました。
阿弥陀如来だったのです……。

まるで夢の一部のような話です。それにしても、何が「遅し」なのでしょうか?
ついて来るのが? それとも悟るのが?

きびしい修行をしていた永観が見た幻であったように感じられますが、実際、観光客で混まない時間に、「臥龍廊」と呼ばれる長い廊下を渡っていると、自分にも同じようなことが起こりそうな気になってくるから、不思議です。

このとき阿弥陀如来は永観に「奇端の相を、後世永く留めたまえ」と言ったとのことで、振り向いている姿の阿弥陀如来像が彫られました。
この像は首を左に向けて、「みかえり阿弥陀像」あるいは「みかえりの弥陀」と呼ばれて本尊とされ、本堂・阿弥陀堂に安置されています。高さは77cmと小振りですが、慈愛に満ちた微笑みを浮かべた、美しい像です。

秋はもみじの永観堂!

さて、永観堂には、いつ誰が言い出したかわかりませんが、有名なキャッチフレーズがあります。「秋はもみじの永観堂」というものです。

もとの山荘の持ち主だった藤原関雄が「おく山の 岩垣もみぢ 散りぬべし 照る日の光 見る時なくて」(『古今和歌集』収録)と詠んでいるように、この一帯は古くから紅葉の名所でした。
今でも境内には3000本を超えるカエデがあり、秋には境内を染め尽くすような紅葉のお寺となります。

普段の静かな永観堂もいいものですが、朱色や黄色に埋もれる紅葉の時期の永観堂もまた格別な魅力があります。

紅葉に彩られた永観堂の表示

▲紅葉に彩られた永観堂の表示

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永観堂

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