京都の降雪の不思議

京都駅あたりで風花(かざはな/小粒の雪)が舞うとき、洛北では雪が積もっていることは、しばしばあります。
そこまでは、わりと知られていますが、ある京都在住の方のサイトによると、今出川通を境に、景色が変わり、北大路通を境に雪が積もるとか…。
話としては、面白いです。
しかし、通り1本か2本を隔てるだけで、そんなに劇的に天気が変わるのでしょうか?


京都の降雪の地図

先日、取材でご縁ができたウェザーマップの尾又泰二さんに聞いてみました(ウェザーマップはTBSの天気予報でおなじみの森田正光さんが社長をされている気象予報会社です)。

まず、空気には境目というものがないので、通りをはさんでガラリと天気が変わるということは、考えにくいそうです。
また、通常、気温については、100m高くなるにつれて、約0.6〜 1℃程度低くなるということを前提にすると、高低差が約60mあると仮定しても、気温は0.5℃程度しか違わない、とのこと。ただし、京都に住んでいる人のブログ等では、市内でも南北で2〜3℃くらい違うという話もあるとか。(風の強さなどによる「体感温度」の違いかもしれませんけど…)。

科学的には、観測結果などの根拠がないとなんとも言えず、気象庁の観測網は、そこまで細かくないので、京都市内の南北の温度差は、ハッキリとはわからないとのこと。

また、雪の降る条件は、京都は内陸の盆地という特殊な地形のため複雑になっているそうです。


「東京で言うと、強い冬型(西高東低)では、北西 の風が吹き、カラッカラの晴れとなりますが、日本の南を低気圧が進む場合は、北東の湿った風が入って雪になります。
京都の場合は、このどちらの気圧配置パターンでも 雪が降るのです。
なので、どちらの状況で降ったのかによっては、風向きや雪の降りやすい場所も変わってくるので、結論としては、なんともいえません…」(尾又さん)

尾又さんも興味を持って、京都地方気象台にも問い合わせてくださいましたが、結果は「不明」だったそうです。

結局は、山に近いほど気温が低いことや、冬型の気圧配置で降る場合、北側の山地から雪雲 が流れ込んでくるため、北の山に近いところほど降りやすいということに、原因はあるようです。

「東京でも、“じ”を越えると気温が低くなる(高円寺・吉祥寺・国分寺・八王子)という話があり、それと同じようなことでしょう」、とのこと。

どうやら狭い京都盆地の中で起きている気象現象が、京都に住む人たちの体感としては、「通りをはさんで、ガラリと変わる」と、感じられているようですね。

しかし、尾又さんによると、「古くからの言い伝え等にも科学的な根拠があることは多い」そうで、もっと厳密なデータがあれば、何か証明できるかもしれません。

「京都の謎と不思議に迫る」の目次へ

京都観光街めぐり

京都リピーターのための読んで楽しむ京都観光用語集

街と暮らし
四季と暮らし
料理と食材
神社・仏閣
京都の地理
歴史と人物


京都の謎と不思議に迫る

目次へ

京都観光街めぐり