土用の丑の日

(どようのうしのひ)

「土用」とは、中国の五行説から来た言葉です。古代中国では、世界は木火土金水の五要素で成り立っていると考えられており、 この五行ですべての有為転変を説明しようとしました。しかし、四季と合わせようとすると、数が合いません。

木ー春
火ー夏
金ー秋
水ー冬

こうして、土が余ってしまいます。そこで、土はすべての季節の最後に割り振り、四季それぞれの終わりの、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を 「土用」としました。季節の区切り近くになると、土の気が強まって季節の変化がもたらされる、と考えたのです。
したがって、四季それぞれに土用はあるのですが、夏の土用だけがクローズアップされています。これは、夏の土用の頃は暑さがきびしくて身体にこたえ、 天候が作物の生育に影響する時期でもあるため、強く意識されたせいかもしれません。

そして、「丑の日」の「丑」は、十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の丑です。 昔の人は、日にも時刻にも十二支をあてはめて暮らしていました。 土用の中でも丑にあたる日が「土用の丑の日」です。土用は18日間ですから、年によっては丑の日が2回あります。「一の丑」は、だいたい7月下旬に来ます。

土用の丑の日には、「う」のつくものを食べると健康によい、とされていました。その代表格が、うなぎです。 夏バテの時期に、スタミナ源となるからでしょう。

京都では、夏の土用には、さまざまな行事が行われています。

虫払会

真如堂(京都市左京区/TEL:075-771-0915)

真如堂公式ホームページ

真如堂では、蔵に収蔵されている寺宝を、虫干しする虫払会が行われます。 重要文化財の「真如堂縁起絵巻」の写本や、東福寺の画僧兆殿司(ちょうでんす)が描いた「涅槃図」などを見に、観光客も訪れます。

鹿ケ谷カボチャ供養

安楽寺(京都市左京区/TEL:075-771-5360)

安楽寺公式ホームページ

江戸時代の安楽寺の住職、真空上人が「夏の土用にカボチャを食べれば中風にかからない」とお告げを受けたことがもとで始まりました。 鹿ヶ谷カボチャは、真ん中がくびれた、ひょうたんのような形の珍しいカボチャで、京野菜のひとつです。この日、安楽寺に行くと、カボチャを味わうことができます。

きゅうり封じ

神光院(京都市北区/TEL:075-491-4375)
三宝寺(京都市右京区/TEL:075-462-6540)
五智山蓮華寺(京都市右京区/TEL:075-462-5300)

近畿三十六不動尊霊場会第15番 蓮華寺

きゅうり封じは、弘法大師が中国から伝えたとされる病気平癒のおまじないです。名前、住所、病名などを記した紙にきゅうりを包んで持ち帰り、 庭などに埋めると、きゅうりが土にもどるにつれて、病気が治るとされています。 今では、願掛けも行われています。なお、蓮華寺という名の寺は、複数あるので注意してください。五智山蓮華寺は、仁和寺の近くです。

ほうろく灸祈祷 

三宝寺(京都市右京区/TEL:075-462-6540)

暑気封じ、頭痛封じ、中風封じ」で知られる日蓮宗の秘法で、土用の丑の日に行われます。 呪文を書いたほうろくを頭の上にのせ、もぐさを置いて火をつけ、お払いをします。熱くないので、子どもでも大丈夫です。きゅうり封じも行っています。


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