梅干し

夏の土用のころになると、菅原道真を祀る北野天満宮では梅の土用干しが始まります。 塩漬けにされた梅がむしろの上に広げられ、境内には梅のすっぱい香りが漂います。この梅は、正月の縁起物、大福梅とされます。
天神様の影響か、京都でも梅干しはよく食べられます。

最近は、梅干しはスーパーで買ってくるものになりましたが、昔はそれぞれの家庭でつくっていました。
本当の梅干しをつくるには、まず、梅を塩で漬けます。やがて水分が出てきて、塩漬けとなりますから、その汁で赤紫蘇を揉むと、真っ赤になります。梅も赤紫蘇もいっしょに漬けておくと、 土用の頃には梅に十分に赤く色がつきます。

夏の土用は7月末。日射しが強いので、梅を陽に当てます。
土用干しは、三日三晩、外に出しっぱなしにします。夜露がかかることで皮が柔らかく、しっとりとなるわけですが、雨の心配があるようでしたら、家の中にしまいます。 一日に一回くらいはひっくり返して、まんべんなく水分が抜けるようにします。

梅干し

こうしてつくった梅干しは、スーパーで買ってくるものとちがって変な風味がなく、実においしいものです。
スーパーの梅干しは、最近は減塩指向が強いため、まず水に漬けて塩を抜き、その際、味も抜けてしまうので、グルタミン酸や酢で味を足したものです。 それはそれで、それなりにおいしいと感じさせるのが現代の技術ですけど、断じて本物ではありません。

我が家では、今でも梅干しをつくっています。
口が曲がるほどしょっぱくてすっぱいのに、妻の弟などは、うちに来ると、3粒ほどペロリと食べていきます。
このおいしさ、香りのよさは、本物だけが持つものです。

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