大豊神社の大国社

大豊神社は、狛犬ならぬ狛ネズミがある小さな神社です。最近でこそ、インターネット上の口コミで人気が出て来ていますけれど、以前は知る人ぞ知る神社でした。
この神社は、889年に宇多天皇の病気平癒の祈願のために創建された、古い歴史のあるお社です。ただし、狛ネズミがつくられたのは、ずっと新しく1969(昭和44)年のこと。大国主命(おおくにぬしのみこと)が野火に囲まれ困っているとき、 ネズミが洞穴に導いて命を救ったという『古事記』の記述に依っています。
全国にある約8万社の神社のうち、狛ネズミがあるのはここだけです。子年の正月には、すごい数の参拝客が訪れるそうです。

実際に行ってみると、大豊神社は東山の住宅地にある小さな神社で、狛ネズミ以外にとくに見所があるわけではありませんが、
それでも狛ネズミの愛らしい姿を見ると、満足するから不思議です。

小さいけれど、雰囲気もよく、とてもすてきな神社です。

余談ですが、後白河法皇や藤原成親、僧の西光、俊寛らが平氏転覆を画策した「鹿ヶ谷の陰謀」が行われたのは、このあたり。歴史に思いを馳せるのも、いいものです。


大豊神社の入り口の鳥居

住宅地を歩いて行くと、鳥居が姿を現します。これが大豊神社の入り口です。


大豊神社の社殿

樹々が茂る奥に社殿がたたずんでいます。


大国社へつながる道

右手に大国社へつながる道があります。狛ネズミは、この奥です。


大国社

ありました。大国社です。「いなばの白うさぎ」の神話で知られる大国主命を祀ってあります。


大豊神社の右のネズミ

向かって右のネズミは雄で、学問を象徴する巻物を持っています。学業成就のご利益があるとされています。


大豊神社の左のネズミ

向かって左のネズミは雌で、万物の根源である水玉を抱えています。あるいは、お神酒を抱えているとか、子宝をはぐくんでいるという説もあります。無病息災のご利益があるとされています。


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●京都洛中(東山に近く、都会のにぎわいがあります。)


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【大豊神社の基本情報】

●正式名称

大豊神社(おおとよじんじゃ)

●主祭神

少彦名命(すくなひこなのみこと)

●配神

応神天皇、菅原道真
※狛ネズミで知られる境内摂社の大国社には、大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀っています。

●ご利益

治病健康、福徳長寿、学業成就、縁結び、子授け安産など

●住所

〒606-8424 京都府京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町1

●電話

075-771-1351

●見学に要する時間

15分ほど。
※ネズミ年の年始は込み合います。

●拝観時間

時間に関係なく境内に入れます。

●休日

年中無休

●駐車場

あり(少し離れたところにあって、わかりにくいです。道も細いので、バス道の近くの駐車場に止めて歩く方が楽だと思います。)

●拝観料

無料

●車いすによる拝観

可(大きな段差はありません)


【大豊神社観光のワンポイント】

狛ネズミの絵馬もあります。願い事を書くと楽しいです。


【大豊神社の年間行事】

5月

●5月4日
還幸祭

7基の剣鉾(けんぼこ)が、鹿ケ谷一帯を巡行します。

●5月5日
氏神祭

古くから続く地域の祭りです。氏子総代たちが神事に奉仕し、にぎわいます。

【大豊神社へのアクセス】

●京都駅から
市バス100系統、平安神宮・銀閣寺行きに乗り、「宮ノ前町」下車
●四条河原町から
市バス32系統、平安神宮・銀閣寺行きに乗り、「宮ノ前町」下車


【大豊神社の歴史】

平安時代前期の887(仁和3)年、宇多天皇の病気平癒の祈願のために、藤原淑子が勅命を奉じて、少彦名命(すくなひこなのみこと)を 東山三十六峰、第十五峰目の椿ヶ峰に奉祀してしたのが始まりと伝えられています。初期には社殿背後の椿ヶ峰をご神体とした山霊崇拝の社であり、疫病を鎮める神として朝廷の尊崇を受け、椿ヶ峰天神あるいは大宝明神と称しました。
平安時代中期の寛仁年間(1017〜1020年)、椿ヶ峰から現在の位置に移りました。
たびたび火災に遭ったため、堂宇の多くを焼失して小さな神社となりましたが、鹿ヶ谷から南禅寺に至る一帯では産土神として、人々の信仰を集めています。
1954(昭和29)年、京都市よりいにしえの都の古刹として「名勝地」に指定されました。
現在は「狛ネズミの神社」として、観光客にも人気があります。


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