宝泉院の門

宝泉院は大原にあります。勝林院の塔頭で、仏教音楽「声明」の道場のひとつです。創建年代は明らかではありませんが、平安時代末期から住職の坊とされてきました。 現在のような建物は室町時代に建てられ、江戸時代初期に再建されたと考えられています。

この寺は小さいですけど、心静かに京都めぐりをしたいという人にお勧めです。私自身、京都のお寺や神社でいちばん好きなところをひとつだけ選ぶとしたら、この寺を最重要候補のひとつとします。
庭も建物も美しく、何より俗気がないのが魅力です。京都も俗化されて、JRのコマーシャルに描かれているような美しい京都には、現実にはなかなか出会えないものですが、 宝泉院はまさにそんな「美しい京都」そのものです。
見どころの多さでは、大原では三千院にかなわないものの、実によい寺です。


宝泉院の桔梗

門を入ると、桔梗の花が出迎えてくれた秋の日。


宝泉院の血天井

宝泉院の廊下の天井は、「血天井」と呼ばれています。関ヶ原合戦の前、徳川の忠臣、鳥居元忠ら数百人が伏見城で豊臣軍と戦い、自刃しました。 その霊を慰めるため、血が流れた跡の残る床板を天井に貼ったと、伝わっています。


宝泉院の額縁庭園

客殿から柱と柱の空間を額に見立てて観賞するため、「額縁庭園」と呼ばれています。庭の名前は「盤垣園」といいます。 立ち去りがたいという意味だそうです。お茶とお菓子が供されるので、一服。たしかに、いつまでも座っていたくなります。


宝泉院の五葉の松

庭にある「五葉の松」です。この写真ではわからないですが、近江富士を型どったと言われています。樹齢は、700年を超えています。


宝泉院の石盤
客殿のすみにある楽器です。「石盤」というそうです。石はサヌカイトで、美しい響きがするそうです。さすがに声明の道場です。


宝泉院の鶴亀庭園

別の方向の庭「鶴亀庭園」です。池の形を鶴、築山を亀に見立てています。


公式ホームページ

宝泉院


京都観光街めぐり

【宝泉院の基本情報】

●正式名称

宝泉院(ほうせんいん)

●宗派

天台宗

●本尊

阿弥陀如来

●住所

〒601-1241 京都市左京区大原勝林院町187

●電話

075-744-2409

●見学に要する時間

30分〜1時間ほど。

●拝観時間

9:00〜17:00
(受付終了30分前には入場してください。)

●休日

年中無休(1月3日は変則的に休日になることもあります。)

●駐車場

なし

●拝観料

大人  800円
大学生 700円
高校生 700円
中学生 700円
小学生 600円
※30人以上の団体は1割引。事前の予約が必要。

●車いすによる拝観

不可(階段があり、また中は座敷のため、付添人つきなら多少歩ける方に限ります。)
※障害者証明証持参の方、200円引き。


【宝泉院へのアクセス】

●京都駅から
京都バス17・18系統洛北・大原行きに乗り、「大原」下車
●四条河原町から
京都バス16・17系統洛北・大原行きに乗り、「大原」下車
※他路線バスでも行けたり、他ルートがある場合もあります。


【宝泉院観光のワンポイント】

拝観料に抹茶とお茶菓子が含まれているので、休憩に利用できます。食事の時間と少し間を空けるなどするとよいと思います。


【宝泉院の年間行事】

4月〜5月

●4月下旬〜5月上旬
春の夜灯り

18:00〜21:00まで、額縁庭園がライトアップされます(20:45受付終了)。

11月〜12月

●11月初旬〜12月種順
秋の夜灯り

街中に宿をとってあると、間に合うようにバスで帰らないとなりませんが、夜の静寂の中の紅葉が、怖いくらいきれいです。
※開催期間は宝泉院公式ホームページよりご確認ください。

宝泉院の夜の紅葉

▲宝泉院の夜の紅葉


※一般:800円 中・高校生:700円 団体割引:20名様以上 100円割引
※ライトアップには茶菓子はつきません。
※天候その他の諸事情により中止もしくは変更になることもあります。


【宝泉院の歴史】

平安時代初期、比叡山延暦寺に天台仏教を開いた最澄(伝教大師)の高弟、円仁が唐に渡り、10余年の修学を終えて帰国しました。 このとき、密教や五会念仏などとともに法要の儀式に用いる仏教音楽である声明を伝えました。
平安時代末期になると、良忍が大原寺(勝林院)を起こして声明をさかんにし、宝泉院は大原寺の僧坊のひとつとして、1012(長和2)年に創建されました。
建物は室町時代の文亀2年の再建と伝えられますが、宝泉院では「建物等の形式から見て江戸初期の再建と思われる」としています。
「血天井」と呼ばれる廊下の天井の板は、関ヶ原の合戦の前に、徳川の忠臣、鳥居元忠らが伏見城で豊臣軍と戦った伏見城の遺構で、江戸時代になってから運んで来て貼ったもとのと考えられます。


【宝泉院を含む京都観光コースガイド】

◎大原 三千院から寂光院へ


【公式ホームページ】

宝泉院


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