京都東山、圓徳院の正門

豊臣秀吉の妻、北政所(ねね)は、1603年、秀頼と千姫の婚儀を見届けたあと、髪を剃って仏門に入り、 朝廷から高台院の号を賜りました。それを機縁として、1605年、高台寺の建立を発願し、秀吉との思い出の詰まった伏見城の化粧御殿とその前庭を高台寺の敷地内に移築し、住居としました。
それ以来、ねねの住居には、ねねを慕う武士、僧侶、歌人、茶人、画家、陶芸家などが集まり、サロンのようになっていたようです。

ねねが暮らした住居は、その死後、甥の木下利房によって木下家の菩提寺、圓徳院とされました。
圓徳院には、京都らしい雅さ、女性ゆかりの寺らしいあでやかさが漂い、その雰囲気は、高台寺とよく似ています。高台寺塔頭であるためもありますが、 何と言っても、桃山時代の様式が共通しているのでしょう。私の好きなお寺のひとつです。

圓徳院
門を入ると、小さいけれど感じのよい建物が見えてきます。ねねが暮らした住居です。


圓徳院にある秀吉ゆかりの手水鉢

豊臣秀吉が、今川義元の親戚にあたる西尾家に贈った手水鉢(ちょうずばち)です。水道も便利ですが、庭にこういうものがあったらいいですね。

圓徳院の襖絵
圓徳院の中にはさまざまな襖絵(ふすまえ)があり、あでやかな雰囲気をかもし出しています。


圓徳院歌仙堂
おおぜいの歌仙の姿絵と歌が、額に飾られています。京都には、あちこちにこんな部屋があります。

圓徳院の北庭
北庭には大きな岩がふんだんに配置されています。桃山時代を代表する庭のひとつです。修復して現代に蘇らせた庭師の北山安夫さんは、 「おれの言う通りにすれば、いい顔にさせてやる。 文句あるならかかってこい」という気迫で石と格闘するそうです。
桃山様式の豪壮なつくりにするには、精神的なエネルギーがそうとうに必要でしょう。

圓徳院の三面大黒天

秀吉が守り本尊としていた三面大黒天です。仕事が順調にいくよう、お参りしましょう。


公式ホームページ

圓徳院


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京都観光街めぐり

【圓徳院の基本情報】

●正式名称

圓徳院(えんとくいん)

●宗派

臨済宗建仁寺派

●本尊

釈迦如来

●住所

〒605-0825 京都市東山区高台寺下河原町530

●電話

075-525-0101

●見学に要する時間

30分ほど。

●拝観時間

10:00〜17:30
(17:00に受付終了)

●休日

年中無休

●駐車場

高台寺の駐車場を利用(圓徳院は高台寺の子院)。1時間無料だが、高台寺との共通拝観券を購入すれば、2時間無料となる。

●拝観料

    一般 団体割引
大人  500円 400円
大学生 500円 400円
高校生 200円
中学生 200円
小人  無料
※高台寺、掌美術館、圓徳院 共通割引拝観券 900円

●車いすによる拝観

建物を入ってすぐ数段の階段があるため、車いすは入り口に置いておくことになります。付添人がいれば多少歩ける人なら拝観できます。
※障害者証明証持参の方と付添人1名、無料。


【圓徳院へのアクセス】

●京都駅から
市バス206系統北大路バスターミナル行きに乗り、「東山安井」下車
●四条河原町から
1km少々なので歩くかタクシーで。
または、市バス201系統、203系統、207系統の祇園方面行きで「祇園」下車→(乗り換え)→市バス206系統東山七条・京都駅行きか、202系統と207系統の東福寺・九条車庫行き「東山安井」下車。
※祇園からは近いので、歩いてもよいでしょう。
※他路線バスでも行けたり、他ルートがある場合もあります。


【圓徳院観光のワンポイント】

圓徳院はとてもチャーミングな小さなお寺です。高台寺の塔頭(子院)なので、高台寺だけ見て圓徳院はカットする人も多いのですが、それではもったいないと思います。 品がよく、簡素な中に典雅さと桃山期の豪壮さが同居した趣は、高台寺ともちがいます。ぜひ、高台寺と圓徳院を合わせてめぐってほしいと思います。


【圓徳院の歴史】

豊臣秀吉の没後、妻の北政所ねねは高台院の名を下賜され、それをきっかけに高台寺建立を発願しました。 そして、慶長10(1605)年、高台寺建立のため、その寺領内に秀吉との思い出深い伏見城の化粧御殿と前庭を移築して、住まいとしました。 また、伏見城の前庭を移築したと伝えれています。
ねねは寛永元(1624)年に77歳で没するまでの19年間をこの地で送りました。その9年後の寛永9(1632)年、ねねの甥の木下利房が、高台寺の三江和尚を開基として、ねねの住まいを木下家の菩提寺として開きました。 その際、木下利房は自分の法号、圓徳院殿から名をとって、この寺を圓徳院と名づけました。
御殿は幕末に焼失し、その跡地に1887(明治20)年、書院が建てられましたが、老朽化が進み、2003年に屋根瓦のふき替えや土台の補強などの修復を行い、一般公開されるようになりました。 圓徳院は、時代を経るうちに改築された部分もありますが、桃山時代の豪壮で典雅な雰囲気を今でも色濃く漂わせています。


【圓徳院を含む京都観光コースガイド】

◎清水寺から知恩院へ


【公式ホームページ】

圓徳院


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