哲学の道

哲学の道

南禅寺や永観堂にほど近い若王子(にゃくおうじ)橋と、銀閣寺近くの銀閣寺橋を結ぶ、琵琶湖疏水沿いの道を、哲学の道といいます。春は桜、初夏には蛍、秋は紅葉と、すっかり観光名所として定着しています。

名前の由来は、かつて、哲学者の西田幾多郎や田辺元が、この道を思索しながら通ったためとも、彼らが教えた京都大学哲学科の学生たちが、思索をしながら通ったためともいわれています。
西田幾多郎の思索のようすはすさまじく、額に脂汗が滲んでいたと伝わっています。

ただし、正確に言えば、この道は、1970(昭和45)年に、京都市によって整備された新道で、西田幾多郎や田辺元が歩いた道とは少しずれています。しかし、今はここが「哲学の道」として定着しています。

哲学の道の中ほど、法然院の下の洗心橋の一本南側の橋のたもとに、西田幾多郎が晩年に詠んだ歌が刻まれた石碑が立っています。個人的には、できすぎな感じがして、「本当に西田がつくったのかな」という気がしますけど。

「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行くなり」

「いかにも」という感じですね。
J・ラカンのように、「私たちが自己だと信じている自我とは、他者の中に映し出された想像的な自己に過ぎない」みたいなことをいってくれれば、刺激的なのですが…。もちろん個人的な感想です。

道沿いには、450本もの桜が植えられています。近くに住んでいた漢学者で画人でもあった橋本関雪と妻ヨネが、ヨネのへそくりで寄付し、1922(大正11)年に植えたのが始まりです。この桜は、関雪桜と呼ばれています。


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