広沢池

(ひろさわのいけ)

広沢池

広沢池は、京都市北部の、のどかな田園地帯にあります。
宇多天皇の孫にあたる寛朝(かんちょう)僧正が、平安時代中期の989年、遍照寺を建立した際に、庭園の一部として造ったとも、それ以前から 農業用のため池として使われていたともいわれています。

水面には観音島と呼ばれる小島が浮かび、その北側には、千手観音の石像が島に向かって座っています。島には、小さな弁財天の社が立っています。

池のほとりには、児(ちご)神社とも児社(ちごのやしろ)とも呼ばれる小さなほこらがあります。これは、寛朝が亡くなった際、寛朝になついていた小さな子どもが、悲しんで池に身を投げ、その霊を祭るために、建てられた社であるといわれています。
社殿のそばには、椅子のような形の石があり、子どもが座っていたものだと伝わっています。
神社は、とくに安産や子どもの無病息災をかなえる神様として信仰されています。お参りしてからこの椅子にすわると、願いごとがかなうともいわれています。

西の大覚寺までは、緩やかな山並みを背景に、田畑の風景が広がっています。円墳も点在しています。周辺は歴史的風土特別保存地区に指定され、用水路の側壁も、コンクリートではなく、石積みです。電柱や看板の設置も禁止されているので、時代劇のよい撮影場所ともなっています。

広沢池は、春には桜が美しく、夏には遍照寺の灯籠流しが行われます。
近くにある大沢池と同様、京都を代表する観月の名所でもあります。
また、12月には、養殖されている鯉やふなを捕る「鯉揚げ(こいあげ)」が行われ、冬の風物詩となっています。
鯉やふなは、買うこともできます。

池の魚というと泥臭い印象もありますが、私は子どもの頃、田園地帯で育ったので、釣ったふなをよく昆布巻にして食べました。それは滋味といえる、深い味であったと記憶しています。


【観光情報】

アクセス:京都駅→市バス「山越」下車→徒歩5分


◎京都用語集/京都の地理のページへ


京都観光街めぐり