東山三十六峰

大文字山

大文字山(如意ケ岳の前山)


京都盆地の東側に位置し、北は比叡山から南は稲荷山まで、約12キロにわたって連なり、琵琶湖との間を隔てる山々を「東山三十六峰」といいます。しかし、「峰」といっても、最も高い比叡山でも848m。ほかの山の標高は480〜230mくらいしかありません。「丘陵」といった方がよさそうです。

この呼び名は、江戸時代の儒学者、頼山陽が東山の景色を愛し、中国の嵩山(すうざん)の三十六峰になぞらえたのが、もとになっているようですが、はっきりとはわかりません。

その後、大正時代から昭和時代初期にかけて、新選組を描いた映画が上映されたとき、新選組と志士たちが刃を交える場面で、弁士が「東山三十六峰、静かに眠る丑三つ時、鴨の河原の静寂(しじま)を破り、にわかに起こる剣戟(けんげき)の響き!」と、名調子であおったのが、この呼び名を広めるもとになりました。(当時の映画は無声映画でした。)

したがって、もともとは「三十六峰にそれぞれ該当する山々はない」と言えると思いますが、呼び名が有名になったために、後付けのような形で、次の山が「三十六峰」に指定されています。

<北から南へ>
1.比叡山(ひえいざん) 2.御生山(みあれやま) 3.赤山(せきざん) 4.修学院山(しゅうがくいんやま) 5.葉山(はやま) 6.一乗寺山(いちじょうじやま) 7.茶山(ちゃやま) 8.瓜生山(うりゅうやま) 9.北白川山(きたしらかわやま) 10.月待山(つきまちやま) 11.如意ケ岳(にょいがたけ) 12.吉田山(よしだやま) 13.紫雲山(しうんざん) 14.善気山(ぜんきさん) 15.椿ケ峰(つばきがみね) 16.若王子山(にゃくおうじやま) 17.南禅寺山(なんぜんじやま) 18.大日山(だいにちやま) 19.神明山(しんめいやま) 20.粟田山(あわたやま) 21.華頂山(かちょうざん) 22.円山(まるやま) 23.長楽寺山(ちょうらくじやま) 24.双林寺山(そうりんじやま) 25.東大谷山(ひがしおおたにやま) 26.高台寺山(こうだいじやま) 27.霊鷲山(りょうじゅせん) 28.鳥辺山(とりべやま) 29.清水山(きよみずやま) 30.清閑寺山(せいかんじやま) 31.阿弥陀ケ峰(あみだがみね) 32.今熊野山(いまくまのやま) 33.泉山(せんざん) 34.恵日山(えにちざん) 35.光明峰(こうみょうみね/ほう) 36.稲荷山(いなりやま)

この中の11番目、如意ケ岳の前山で、京都の夏の風物詩として有名な大文字の送り火が焚かれます。如意ケ岳そのものは、京都市中からは見えません。


◎京都用語集/京都の地理のページへ


京都観光街めぐり